ときこのお散歩日記

休日ひきこもりの社会人が外出+好きなものを整理するための日記

早川義夫さんのライブ感想

旧グッテンハイム邸で行われた、早川義夫さんのライブに行ってきた。一昨日のことだけど。気持ちがまとまったので書いてみたい。

早川義夫さんの歌を私はひとつも聴いたことがなかった。昔のものも、今のものも。著作は何冊か読んだ。ここ一ヶ月ほどで。読んで、なんて正直なひとだろう、と心うたれた。というかしびれた。このひと、どんな風なひとなのかな、会ってみたいな、と思った。気づいたら、チケットを一枚取ってた。

普段、音楽を聴きに行く機会はほとんどない。誘われたら、行く程度。お芝居でも、音楽でも、直接演者のひとと会うのは、いつでも少しこわい。観ている自分も演者から評価されてそうで。小さい場所であれば、なおさら。今回も同じだったけど、なんとなく、それもいいかな、と思った。

到着すると、音楽に詳しそうなひとが多く、緊張。だけど、ライブがはじまってしまえば、そんなことは気にならなくなった。というかふっとんだ。

なんて声だろう。一度も声を聴いたことのなかったので、まずそこに。なんとなく、もっと枯れた声と演奏を想像していた。全然違う。力強く、体の沸き立つ声、演奏。鳥肌が立った。そして、歌。歌詞は見たことがあった。だけど、歌われて、演奏されると全然違う。体への響き方が全然。

私に対して歌ってもらってる。たぶん、観ているひと、みんながそう感じるような歌声だった。

くらくらしていると、あっという間におわってしまった。いつまでも終わらないといいのに、と思ったライブは初めてだった。

演奏終了後、早川義夫さんが出口あたりに立ってた

とても感動しました、きてよかった、またきたいです。

そんな拙い、素直な気持ちを伝えたかった。けど、恥ずかしくて、とてもじゃないけど言えず。大きな男のひとの影に隠れて、こそこそ表に出た。

表に出ると、明石の海に大きな月が出ていて。あたり一面、ミッドナイトブルー。なんか、完璧だな、と思った。帰り道も歌声の余韻は消えず。

もう少し、自分が若ければ、あの拙い感想も言えたのにな、などと思った。若くても、ぜったい言えないくせに。

また行きたいな。そんなライブの感想でした。