私の男
- 発売日: 2015/04/02
- メディア: Amazonビデオ
- この商品を含むブログを見る
原作を読んだのは随分前なので、記憶が怪しいのですが。原作のふたりはもっと不敵で、迷いがなかったような覚えがあります。周囲を高いところから見下ろしている雰囲気というか。後悔を感じさせなかった。
映画のふたりはなにか痛ましい。前半は娘が。後半は父親が。ヒステリックに叫びながら、殺める娘。
殺めたあと、怯える父親。原作とかなり印象が違います。
私は映画版が好きでした。ふたりが愛しく感じました。
浅野忠信の魅力があふれてます。情けなくて、だらしなく、寂しい。後半にすすむにつけ、魅力を増していきます。二階堂ふみの狂気を感じさせる全身を使った演技も、この映画にはぴったりはまりました。
前半~中盤にかけての蜜月が、最後をより辛く感じさせます。なんでも分かりあえた関係が、いつのまにかなにも分からなくなってゆく…。人との関係の移ろいやすさを思いました。
テーマがテーマなので、受け付け難い方には無理な映画ですが、是非。